西立野研究室メンバー

緻密なデータ分析に基づいた
政策提言で、全チーム入賞!

総合政策学部 国際政策学科

西立野研究室

西立野修平准教授の研究室では、応用ミクロ計量経済学のデータ分析の手法により、さまざまな政策の効果についての検証に取り組んでいます。分析のみにとどまらず、具体的な政策提言にまで結びつけているのがポイント。数字から導き出された課題に対し、その解決法までデータに基づいて考察し、論文として発表しています。「貿易」「環境」「交通」の3つの分野で、それぞれグループに分かれて取り組んでいますが、2020年度はその研究成果が学内外のコンテストで高い評価を受け、なかでもISFJ日本政策学生会議政策フォーラムでは3グループすべてが入賞という快挙を達成。いずれは世の中を大きく変えるような革新的な政策提言が、この研究室から発信されるかもしれません。

活動風景

データ分析を学ぶというだけでなく、それを実際に政策づくりに携わる人たちにとって有益な情報としてアウトプットすることが重要、というのが西立野先生の考え方。そのために必要な社会科学の知識や情報収集力なども含めた総合力を養い、「データと人とをつなぐ」役割を担える人材の育成が、この研究室のめざすところです。

総合政策学部 国際政策学科

西立野修平研究室

MESSAGE │ PROFILE

総合政策学部国際政策学科3年生 貿易グループ

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[ 貿易グループ ]

総合政策学部国際政策学科3年生 (左から)

小松 風花 さん 兵庫県立伊丹北高校出身

東井 優夏 さん 北海道・北星学園女子高校出身

内田 郁子 さん 大阪府・開明高校出身

石丸 理香子 さん 兵庫県立夢野台高校出身

大西 充城 さん 国立広島大学附属高校出身

研究テーマ /
「途上国のAfT支援による貿易輸出額への効果」

  • 関西学院大学総合政策学部リサーチ・フェア2020 奨励賞
  • 2020年度WEST論文研究発表会 優秀論文賞
  • 2020年度ISFJ日本政策学生会議政策フォーラム 分科会賞(国際・国際経済)

製品分野ごとの細やかな
データ分析が、提言の質を高めた。

途上国の貿易関連能力の向上を図って経済発展につなげるAfT(Aid for Trade)支援。「AfT支援はハイテク産業における輸出増加に最も効果的」という結論を導き出し、これに基づいて、ハイテクに特化した日本人技術指導員の派遣制度などについて提言。これがWEST論文研究発表会で、優秀論文賞に選出されました。細かく分類された工業製品それぞれの輸出額などこれまであまり扱われていなかったデータに着目した点が、高い評価に結びついたようです。研究を通して改めて気づいたのは、この社会をより良くできる要素はまだまだたくさんある、ということ。これからもデータ分析によってそうした要素を探り出し、提言につなげていきたいと思います。

総合政策学部国際政策学科3年生 環境グループ

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[ 環境グループ ]

総合政策学部 国際政策学科 3年生 (左から)

長嶋 宙 さん 静岡県立藤枝東高校出身

小林 俊輝 さん 兵庫県・滝川高校出身

志水 安耶 さん 兵庫県立西脇高校出身

山口 紗穂 さん 兵庫県立東播磨高校出身

研究テーマ /
「住宅用太陽光発電の普及を目指して
〜 地方自治体による補助金制度の有効性 〜」

  • 関西学院大学総合政策学部リサーチ・フェア2020 奨励賞
  • 2020年度WEST論文研究発表会 分科会賞(環境・エネルギー)
  • 2020年度ISFJ日本政策学生会議政策フォーラム 優秀政策提言賞

数字のデータだけでなく、
現場の声までも政策提言に反映。

太陽光発電パネルの設置に補助金を出している自治体は数多くありますが、果たしてこの補助金は太陽光発電の普及にどれほどの効果があるのでしょうか?私たちは補助金の額と太陽光発電普及率の因果関係などについて自治体ごとに分析。そのうえで、複数の地方自治体と環境省への聞き取り調査も実施しました。「より現実にそった政策提言に結びつけたい」という考えから、この聞き取り調査の結果も反映させた論文を作成。ISFJ日本政策学生会議政策フォーラムではこの点が高く評価され、参加した全国92グループの中で2位となる、優秀政策提言賞をいただくことができました。

総合政策学部国際政策学科3年生 交通グループ

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[ 交通グループ ]

総合政策学部 国際政策学科 3年生 (左から)

竹中 翔己 さん 兵庫県立宝塚西高校出身

宇原 綾菜 さん 京都府・福知山成美高校出身

研究テーマ /
「ディーゼル車運行規制は大気汚染を改善させたのか」

  • 2020年度ISFJ日本政策学生会議政策フォーラム 分科会賞(都市・交通)

規制地域内にとどまらず、
周辺の県への影響まで検証。

私たちは東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県におけるディーゼル車運行規制の効果の検証に取り組みました。規制地域の1都3県だけでなく、群馬・茨城・栃木など周囲の県の大気への影響についても着目。この着眼点が高く評価され、ISFJ日本政策学生会議政策フォーラムで入賞しました。大気汚染の原因となるSPM(浮遊粒子状物質)の濃度など、私たちが扱ったデータ量は参加したなかでも一番多く、審査員からも好評でしたが、一方で反省点となったのは、政策提言にあまり新規性を打ち出せなかったこと。気づきがたくさん得られ、今後に向けた価値ある研究となりました。

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