
有機化学の技術で
光合成がパワーアップ?!
生命環境学部 環境応用化学科※
森崎研究室
森崎泰弘教授の研究室では、有機合成化学をベースに、ユニークな次世代材料の開発に向けたさまざまな研究を推進。その代表例が、「円偏光発光」を実現する材料です。光には右巻きと左巻きの二つがあり、通常はこれらが同時に等しい強度で進みますが、森崎研究室では、片方に偏った光を取り出す(=円偏光発光)ことができる機能性材料を研究。さらに3Dディスプレイなど一般的に考えられる用途にとどまらず、植物の光合成に着目しました。その結果、植物が好む右巻きの青色光を高輝度で発する『植物の成長を促進するプラスチック』の開発に成功。高分子学会でパブリシティ賞を受賞し、林業での苗木促成など、当初は想像もしていなかった分野から、多くの問合せや期待の声を寄せられています。

有機化学というカテゴリーに縛られない柔軟性が、森崎研究室の特色。専門外の分野にも目を向けることを学生たちに促したり、いろいろな視点から新しい研究テーマを募るコンテストを研究室内で開いたり。そんな森崎教授自身も、有機化学と高分子化学の両方が専門という、化学の世界では非常に珍しい存在です。