学園バル COMODO

三田の活性化をめざし、
関学生が飲食店を経営。

三田まほろばブレッツァ

学園バル COMODO

2021年6月、神戸三田キャンパスすぐそばの商業施設「三田まほろばブレッツァ」内に、学生たちが自らの手で経営する飲食店「学園バル COMODO」がオープンしました。このプロジェクトは「三田市活性化の力になりたい」と考えた関学の学生3名が中心となって始動。これまでランチタイムのみ営業していたレストランスペースを借り、「夜に食事とお酒が楽しめる、近隣住民と学生たちの交流の場」をつくりあげました。三田の地酒や野菜、兵庫の特産品などを使ったメニューの提供によって“地産地消”にも貢献。人口流出などの課題を抱える三田市に大きな活気をもたらすともに、メンバーの学生たちにとっては実践から経営を学べる絶好の機会にもなっています。

店名の「COMODO」はイタリア語で、“快適な”という意味を持つ単語です。「老若男女問わずみんなにとって居心地の良い場所をつくり、地域コミュニティの発展につなげたい」という想いをこめて名付けました。三田産レタスのサラダや但馬鶏の唐揚げなど、地元の野菜や特産品をふんだんに生かしたメニューを提供していきます。

学園バル COMODO

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MESSAGE │ PROFILE

樋口 大騎

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学園バル COMODO 代表
理工学部 化学科※ 4年生 ※取材当時
兵庫県立三田祥雲館高校出身

樋口 大騎
(ひぐち だいき)

地域の人々とともに、
手探りしながら「経営」に挑戦。

私自身は小学生の頃から三田市に住んでいることもあり、「何としてもこの街を盛り上げたい」とプロジェクトを立ち上げました。苦心したのはクラウドファンディングでの開店資金準備。コロナ禍による休講で、当初計画していた大学内での広報ができず、最初の1週間は1円も集まりませんでした。しかし地域でのポスティングなど努力を重ね、残りの3週間で目標を上回る支援金額に到達。開店後も来店される地域の方々や関学生に期待や励ましのお言葉をいただく機会が多く、心強く思います。化学科の私は経営を専門に学んだ経験はありませんが、三田まほろばブレッツァの社長をはじめ周囲の方々からアドバイスをいただきながら、総合政策学部で学ぶ松前さんなど心強いメンバーとともに、店舗経営のさまざまな課題と向き合っています。スタート時は3名だったメンバーも、今は10名を超えました。私は来春から大学院進学が決まっているので、大学院卒業までの2年の間に次の世代へのバトンタッチを進め、私が抜けた後もプロジェクトを継続させてもらえるように努めたいですね。

藤井 勇気

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学園バル COMODO メンバー
大学院 理工学研究科 先進エネルギーナノ工学専攻 修士課程1年生 ※取材当時
兵庫県立加古川西高校出身

藤井 勇気
(ふじい ゆうき)

「学生でもできる」を、
三田での事業活性化の起爆剤に。

「三田や兵庫の特産品の魅力を、三田市民や関学のみなさんに知ってもらえる伝えるお店をつくれば、三田の人口流出抑制につながるのでは」と考え、立ち上げ時から中心メンバーの一人としてこのプロジェクトに携わってきました。私は以前、居酒屋でアルバイトをしていたので、その経験を生かしてこの「学園バル COMODO」ではお酒のメニュー開発と接客をメインで担当しています。この三田で、学生の私たちがこうして飲食店を経営していることを、一人でも多くの人に知ってもらうことで「学生にできるなら私たちにもできるのでは?」と三田での事業開始や三田での就職の増加につなげていくことが、プロジェクトの目的のひとつ。街の活性化に良い影響をもたらすことができるよう、これからもお客様の満足と収益をアップさせ、情報発信にも力を注いでいきたい。大学院ではダイヤモンド半導体の研究に取り組んでいますが、「学園バル COMODO」での活動を通して身につけた継続力やチームで何かを成し遂げるための課題細分化のスキルは、研究活動にも生かされています。

松前 彩華

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学園バル COMODO メンバー
総合政策学部 総合政策学科 3年生 ※取材当時
岡山県・金光学園高校出身

松前 彩華
(まつまえ あやか)

社会のさまざまな人々と関わる
なかで、自己成長も実現。

樋口さんも私も以前から三田まほろばブレッツァでアルバイトをしていて、「この店やこの街のために、何かできることはないか」とよく話していました。私は総合政策学部で経営を学び、起業にも関心があったので、そこから話が具体的になっていき、2021年3月頃よりプロジェクトが始動。私は広告制作やグルメ情報サイト掲載に向けての打合せや契約といった、広報に関わる業務をメインに担当しています。グルメサイトの担当者やJA職員、生産者の方々など、いろいろな人とお話をする機会が多く、そのなかで社会人に必要なコミュニケーション力がおのずと高まっています。また、立ち上げ時からの中心メンバーでは女性は私一人なので、メニュー開発などでは女性視点での意見も積極的に発信。他の中心メンバーの樋口さんと藤井さんは年上ですが、遠慮なく意見を言い合え、いいチームワークを築けています。大学で学んだ経営の知識を、実践の場で確かめられるのもうれしい。これから関学に入学されるみなさんにも、ぜひこのプロジェクトに参加してもらいたいですね。

※2021年4月、理工学部を改組し、理・工・生命環境・建築学部へ。学部学科名はそれ以前のものです。

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