
地域社会での生きた学びを
国連での未来に繋げたい。
総合政策学部 国際政策学科 2年生
※取材当時
伊藤 美彩 さん
「将来は国連の機関で働きたい」という目標に向かい、国際政策学科の授業に加え、『国連・外交プログラム』も履修しています。国連や国際NGOでの実務経験を持つ、それぞれ専門性の異なるたくさんの先生方から教わることで、国際社会についての知識や視野がどんどん広がっていくのがうれしいですね。さらに私は、ハンズオン・ラーニング・センターが開講する「キャンパスを出て、社会に学ぶ」授業も履修。丹波篠山市の今田地区で暮らす人々と交流しながら地域の課題を探り、コミュニティのあり方について考察や研究を重ねるといった授業です。実際にそこにある課題に、そこに住む人々とともに向き合う「生きた学び」の体験は、私がめざす未来にきっと繋がると思います。

多くの方々に国際協力を身近に感じてもらい、一歩踏み出してもらうことをめざす『CLUB GEORDIE』に所属し、イベントのポスターやチラシの制作を担当。「今まで自分が参加する側でしたが、巻き込む側に回るのも面白いなと思って。これからは自分が学んできたことの発信にも力を入れようと、SDGs広報プロジェクトなどにも参加しています」
大学の仲間や地域社会の人々と
ともに学ぶなかで
新しい視点や気づきを得て、
成長できている。
『今田』でのフィールドワークで、私が研究テーマとしているのは「組織がどのように受け継がれていくか」。中心メンバーの高齢化が進んで世代交代が求められている『今田まちづくり協議会』の人たちへのアンケートやインタビューを通して、検証を重ねています。地域のコミュニティにかぎらず、事業継承や世代交代を課題としている組織は社会にたくさんありますし、そういう意味でも考えがいのあるテーマです。また、私自身は長く同じ土地で暮らした経験がないので、この今田にずっと住んで地域の課題と向き合ってきた方々のお話を聞くと、自分にない視点が感じられるのも興味深いですね。
『国連・外交プログラム』でも、みんなでグループワークを進めていくなかで、自分では考えつかないような意見を聞き、ハッとさせられることがよくあります。ハンズオンのプログラムでは先生や先輩からもたくさんのアドバイスをいただいていますし、一人だけでの勉強では得られない気づきを得て、それをきっかけに視野を広げたり自分の考えを深めたりできるのは、自分にとって本当に大きいと感じます。
高校生の時、ベトナムで学んだ
「食育」の重要性。
めざしたい未来が、そこから
さらに広がっていく。
高校のプログラムでベトナムを訪れた時、食育が公衆衛生に与える影響について現地で学びました。そこから「食育を通して世界をより良くしたい」という想いが芽生えて、WFP(国際連合世界食糧計画)やFAO(国際連合食糧農業機関)を志すようになったのです。そして大学での学びを通して、食育は衛生や健康の問題だけでなく、フードロスや貧困の問題にも関わりが深いと気づきました。また「どういう教育理念をもって食育を展開していくか」といった考え方の必要性も感じるようになり、来学期からは教育学部の授業も受けて、「教育」そのものの学びを深め、将来「食育」の活動に繋げていきたいと考えています。
学べば学ぶほど、世界の問題や自分がめざす国際協力の意義への理解が深まり、ワクワクします。でも同時に、まだまだ自分は知識が足りないとも感じますね。問題の本質を見通すには、背景にある歴史や文化への理解も不可欠。そんな考えから、授業だけでなく、海外ニュースも積極的に見るなど知識に貪欲になりました。関学は国連に関係するプログラムも充実していますし、留学をはじめ、これからも挑戦したいことがいっぱいです。