畠井 悠希さん

マイクロマウスで全国入賞!
AI×ロボットで社会を変える。

工学部 知能・機械工学課程2年生
※取材当時

畠井 悠希 さん

工学部の授業で機械工学や人工知能(AI)について学びながら、ロボコンサークルでマイクロマウス競技に取り組んでいます。この競技は、参加者が作ったロボットがロボット自身の力だけで迷路を走り、ゴールまでの最短時間を競うというもの。メカ、制御、センサー、プログラミング、AIなど、幅広い技術や知識が必要とされ、難しいですが奥深くて面白く、僕はこのマイクロマウスにすっかり夢中です。2023年2月には、社会人のエンジニアも多数出場する全国大会で優秀学生賞を受賞。将来は、AIもロボットも使いこなすエンジニアとなり、社会に役立つロボットを創り出したい。そこに向けて学内外での学びや経験を通して、着実に自信を得ることができています。

畠井さんにとってのマイクロマウス競技の魅力の一つが、「実体が伴う」ということ。たとえプログラム上ではちゃんと動いていたとしても、会場の照明の明るさや気温など、環境の違いがセンサーの感度や機体の動きなどに影響するため、その場その場での調整や対応力が重要。「そこが難しく、同時に面白いところでもあるんです!」

興味を持った「AI」と「ロボット」。
サークル活動でこの2つが結びつき、
進むべき道が見えた。

幼い頃からブロック玩具やロボットアニメが好きで、そこから機械やロボットに興味を持つようになりました。また将棋も大好きで、将棋AIをきっかけに、AIにも関心を抱くように。だからマルチプル・メジャー制度※で機械系も情報系も学べる関学の工学部を選んだのです。ただ入学当初は、この「AI」と「ロボット」という自分の興味ある2つが、サークル活動のなかで結びつくことになるなんて、想像もしていませんでした。
将棋からAIに興味を持った僕ですが、大学での学びを通して、AIがいかに広く多様な分野で活躍しているかを知りました。そしてサークルでマイクロマウスに触れ、「ここでもAIが使われているんだ」と改めてAIの活用範囲の広さを実感。さらに機械工学に電子回路や制御、プログラミング技術などを融合した「メカトロニクス」と呼ばれる分野へと興味が広がり、そこから自分の将来像が見えてきたのです。AIなどの複合技術を駆使できるロボットエンジニアになりたい。例えばケガや病気で自由に動けない人のために、操作の手間なくAIによる自動判断で、動作やリハビリなどの補助をしてくれるロボットが作れたら、などと考えています。
※マルチプル・メジャー制度
分野横断する課程制を導入。自らの専門に加え、隣接する専門分野も学ぶことにより、専門性を深めることができます。

知らなかった学びの領域や、
さまざまな人々との出会い。
ロボコンサークルが、
僕の世界を大きく広げてくれた。

サークルでマイクロマウスを始めた時は、プログラミング言語もまったく知らない状態でした。実際にプログラミングに挑戦しながら少しずつC言語を覚えていったのですが、2年生になるとC言語の授業が始まり、サークルでやったことを授業で復習したり、授業で新たに理解できたことをサークルで生かしたり。プログラミングだけでなく機械工学やAIなどについても、授業とサークル活動との両方で学ぶことでいい相乗効果が生まれ、深く実践的な知識を養えていると感じます。
またロボコンを通して、他大学でロボット工学と向き合っている学生や先生、メーカーで実際にロボット開発に携わるエンジニアの方々などとの交流の機会にも恵まれ、強い刺激を受けています。そして、そんなすごい人たちと競い合う全国大会で入賞できたことは、本当に自信になりました。振り返ってみると、このロボコンサークルへの参加が、僕自身の世界を大きく広げてくれたように思います。タイムや性能をとことん突き詰めてゆくなかで、「粘り強く続ける力」も身につきました。この力を、今後の勉強や研究にも生かしていきたいですね。

PROFILE

畠井 悠希さん

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工学部 知能・機械工学課程2年生
※取材当時

畠井 悠希
(はたい ゆうき)

大阪府立茨木高校出身。子どもの頃から将棋が大好きで、将棋AIへの興味から「人工知能について深く学んでみたい」といった想いを抱くように。一方で機械やロボットへの関心も強く、「AIと機械の両方を学べる大学に進学しよう」と考え、選んだのが関西学院大学工学部。入学後は、知能・機械工学課程で基礎から機械工学を学びながら「人工知能基礎」などの授業を通してAIに関する知識の習得にも励んでいる。さらに『AI活用人材育成プログラム』も受講し、実際にAIを使っての演習などにも挑戦中。課外活動では、1年生の時から『K.G.ロボコンサークル ~AiMEiBA(アメーバ)~』に所属し、ロボットの製作・プログラミングに取り組んで、学外でのロボコン(ロボットコンテスト)に積極的に出場。2022年11月に開催された『全日本学生マイクロマウス大会』では6位入賞、2023年2月の『全日本マイクロマウス大会』では優秀学生賞を受賞した。また「大好きな将棋ができる環境をこの神戸三田キャンパスにもつくりたい」という想いから、自らの手で将棋サークルを立ち上げ、数名の仲間とともに活動中。趣味は将棋のほか、音楽鑑賞やピアノ演奏も。ピアノは小学生の頃から習っていて、中学・高校時代はクラス合唱での伴奏を担当していたそう。

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