
数学+英語、さらに経営も。
日本の教育を変えるために。
理学部 数理科学科2年生
※取材当時
武部 好珠 さん
数学と英語が好きで、「将来は英語で数学を教えられる教師になりたい」と考え、日々学修に励んでいます。1年生の3月にはインドネシアに短期留学。その際、現地で出会った大学生たちが全員、ネイティブのように英語が話せることに驚きました。「なぜ私たち日本の学生は、そのレベルに達していないのだろう?」。それまでもずっと日本の教育のあり方について自分なりの課題感や疑問を抱いていた私でしたが、これを機に「より良い国際教育が受けられる環境を、自らの手で築きたい」と考えるように。そのため、2年生からアントレプレナー育成プログラム『Kwansei Gakuin STARTUP ACADEMY』を受講し、起業や経営の知識と実践スキルを養っています。

幅広い分野の学びに取り組んでいる武部さんですが、主軸としている専門分野は大好きな数学。「理論からきちんと理解しないと解けないのが大学の数学。基礎からコツコツと学び、その蓄積でようやく答えが出せる。2年生の今はまだ蓄積の段階なので、この先、今まで学んだことを応用させながら高度な数学理論を学んでいくのが本当に楽しみです」。
日本の子どもたちが積極的に
世界の大学をめざせるように。
そのための国際的な教育環境を
自らの手で築き上げたい。
起業や経営を学んで、私が実現したいのは「日本語で国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)の教育が受けられる環境」づくりです。2013年から、日本語によってIB教育を受けられる仕組みづくりが始まりました。2023年3月には日本政府が目標に掲げていたIB認定校200校を超え、日本語でIBを実施している学校は増えつつあります。しかし、その数は日本の中でみるとごくわずかです。修了時に世界共通の大学入学資格が得られるIBを日本に広め、「日本の子どもたちがIB教育をより受けやすい環境をつくり、海外の大学への進学や海外進出をめざせるようにしたい」と考えています。将来的に実現したいのは、幼稚舎から高等部まで一貫して国際的な環境で学べる教育機関を、自らの手で築くこと。もちろん学生のうちにできることではないので、今は起業や経営の基本的な知識をしっかりと学び、オンライン学習塾の数学コースの立ち上げを経験するなど、実践ノウハウを身につけていき、一歩ずつステップを重ねたいと思います。
文理の垣根を越えた幅広い
「関学にしかない学び」が
それまでの自分になかった
視点や挑戦心を育ててくれる。
「日本人がもっと世界で活躍できるようになってほしい」というのが私の願いです。だからこそ、インドネシアの学生たちと自分たちとの英語力の差を痛感した時は、もどかしさや悔しさを感じました。「このままの教育ではダメだ、日本の教育を変えたい」と。でも、もともと自分がめざしてきた「教師」という立場からだけでなく、「環境づくりから」という大きな視点で挑戦しようと考えたのは、関学で学んでいるからこそだと思います。
専門である数学の授業をはじめ、教職課程での学びやIB教員免許の取得講座、「水と環境」をテーマとした台湾の学生との英語でのディスカッションプログラム、海洋生物の生態を学び、現地の文化にたくさん触れたインドネシア留学、国際教育の現場を目の当たりにできたインターナショナルスクール見学、そしてAI 活用や起業を学ぶプログラムも…。入学してまだ1年ちょっとなのに、これほどいろんなことに手を出せる、広い視野をもって勉強できる大学というのは、本当にありがたいですね。こうした「関学にしかない学び」に今後も積極的に挑戦したい。その一つひとつを「日本の教育を変える」という、大きな目標の実現に繋げていきます。